2015年8月1日土曜日

日韓問題を検証した「タイズ・ザット・バインド」を観た感想・・中立ではないな

英国BBCのドキュメンタリー制作会社BLAKEWAYによる日韓問題を取り扱ったドキュメンタリー
「タイズ・ザット・バインド」が中立ではないと炎上しているとのことで、観てみたので感想でも。

なるほど、これたしかに最初を観た人は韓国よりだと批判されるかもね。箇条書きで内容、感想を
書いていこう。
・開始30分位までは韓国側の主張を延々と取り上げている。出てくるのは韓国人、英国等の海外の研究者、日本の大学の教授(ただし韓国人)ということで主張が偏っていてかなり印象が悪い
・ただし、30分以降になると拓殖大学の教授など、日本側の主張をする人も現れるのでバランスが多少改善される。ただ民主党の有田芳生やジャーナリスト安田浩一など韓国よりの主張をする日本人が多く出ているのは相変わらず中立性に欠けており問題
・日本による朝鮮統治により韓国が近代化し発展したのは事実。ただどうも韓国人への扱いは悪かったようで恨みを買ったようだ
・慰安婦問題に関する認識が日本と韓国で異なる理由が、これ観てると結構見えてくる
・少なくとも慰安婦側は望んで慰安婦になったわけではないのはたしか。当時11歳~15歳の少女が望んで性奴隷になるわけはない
・ただ、どうも韓国側も悪い斡旋業者が多かったようだ。慰安婦になった人や家族に、仕事内容をろくに知らせず、大金がもらえるとだけ伝えて、騙して連れて行ったようだ
・慰安婦問題に関しては多額の賠償を含んだ「日韓基本条約」にて解決済みというのが日本の立場かつ韓国とも同意した内容
・ただし、問題は当時の韓国政府が国民に説明せず、日本からの賠償金を戦争被害者に使わず、インフラ整備に使ってしまったこと
・慰安婦の人は、戦時中に経験したことを恥だと思っていたので長い間それを言えなかった
・日本と韓国で歴史の扱い方がかなり違う。韓国だと日本による支配の歴史をかなり大きく取り扱うようだ。日本だと戦国時代などがメインで近代史なんて時間切れでさっと流して終わるのとはかなり対照的
・安倍首相恨まれすぎ。韓国からはもちろんのこと、英国人研究者まで戦前の帝国主義を支持しているみたいな見解を寄せている
・嫌韓流の山野車輪をインターネットの不確かな情報を元にしたでたらめな主張というような批判的な文脈で取り扱い、その後に出てくる有田芳生や安田浩一の主張が正常という文脈で構成している
・在特会のデモ時の「朝鮮人は皆殺しにしろ」発言が最後に取り上げられる

という感じ。炎上するのはたしかにわかるな。バランスは悪い。特に最初の30分を延々と韓国側の
主張を流すのは編集方針としてまずいと思うし、バランスを取るなら日本側の論者に関しては、
日本側の立場の論者を多く出演させるべきなのに、韓国側の主張をする日本人を多く出演させる
構成を取っているところなど。ただ、第三者であるBBCから観た日韓問題がこう(韓国寄りに)見えている
というのがわかったのはひとつの収穫かもしれない。

それと、ネット民からすると韓国寄りの主張が多いと感じるであろうこのドキュメンタリーだが、
観る価値はあって、慰安婦問題がこじれている要因は結構見えてきたなと思う。

やっぱり日本政府として公式に韓国から性奴隷を集めてきたということではないのではなかろうか。
今で言うと外国人実習生制度とか、あれも別に政府は外国から奴隷を集めようという意図で
やっているわけではないのだけど、下記でちょっとまとめたとおり、平均年収2500万のレタス長者(笑)
共がいる川上村などが外国人を奴隷のように扱っているという構図と似ているのではなかろうか。
外国人技能実習制度と称した奴隷制度はやめたほうがいいんだろうね「「日本の印象良かった」97%→来日後58%に激減 ベトナム人技能実習生調査 龍谷大」

だから、被害者はいるんだけれども、それが政府として行った行為かというとそれは違うと思うんだな。
で、結論悪いのは当時の韓国政府で、「日韓基本条約」の内容を国民にちゃんと説明もせず、
支払われた賠償金も戦争被害者に使わないというクズなことをやっていることが最大の問題
なのだけど、その辺事情がわからないと、慰安婦になった人の怒りが日本政府に向くというのも
わからなくはない。これ、やっぱり韓国政府が賠償を支払って解決すべき問題だよな。


ということで、つらつら書いていったが、この番組は第三者視点ではあるけど中立ではない。
ただ、第三国から日韓問題を見たらどう見えているのかを知るという点では意味があると思うし、
慰安婦問題の構造がおぼろげながら見えてきたというのも意義はあったと思う、というのが結論。
 興味のある人は下記を観てみるとよいだろう。1時間10分くらいあるよ。

エピソード2も観たので感想書いた。エピソード1よりひどくてこっちは怒りしか沸かなかったわ。
タッチザットバインドエピソード2を見たらエピソード1より酷かった・・・