2015年5月9日土曜日

外資系コンサルの内部の人が匿名で書いたコンサルの実態が面白い

外資系コンサルと言えば、高学歴学生の中では投資銀行と並ぶ人気職種らしいけど、
内部にいる人が匿名でこんな記事を上げていて面白い。
僕が今になってコンサルにならなきゃよかったと思う理由
おそらくだけど、この人いわゆるマッキンゼーなどの外資系戦略コンサルタントになった人なんじゃないかな。
外資系コンサルにもアクセンチュアやアビームなどの基本ITコンサルをやるところと、トップマネジメント層に
向けた戦略コンサルを提供するマッキンゼーやボストン・コンサルティングみたいなところがあるけど、
書いている内容が戦略コンサルっぽい印象を受ける。

詳しくは元記事を読んでもらうのがよいと思うが、ポイントは、

1.付き合いのゴルフや職場近くの家賃などで可処分所得とプライベートの時間がかなり吹っ飛び、手元にあまり残らない
2.周りが優秀で競争が激しすぎて社内政治が常態化しているので、チームでの問題解決など幻想
3.クライアントも自分の首を守るために自分の都合の良い答えが決まった解決策を、高い金を払ってコンサルに導かせようとしているので、実際の仕事は「問題解決」ではなく「大人の事情を考慮した商品づくり」になっている
4.そもそもコンサルに仕事を依頼する人のほとんどは経営者ではなく、会社そのものには思い入れがないサラリーマンなので、経営者の悩みを理解したいという人はその目的を達成できない

とのこと。なるほどね。私自身過去に、マッキンゼーのマネージャー以上になって、別の企業に行った
人と偶然話したことがあったのだけど、たしかにその人も「マッキンゼーは政治的」と言っていた。

その人は役員候補と目されていた(と自分で言っていたがホントかどうかは知らない)とのことだったので、
落ちこぼれて組織の悪口を言っているタイプではないと思う。ただ、具体的には、マッキンゼーでは
内部的な評価項目がいくつも設けられているので、それを満たすように行動をし、実績をアピールする
という内向きの意識になってしまい、売上を上げるとか、そういう外向きの指標に集中できないと
言っていたのは、かなり印象的だった。

ちなみにその人は、コンサルティングファームでの仕事自体は面白かったようなので、そこはこの
元記事の人とは違うところだね。あと、得意技は、ユーザーインタビューで特定の結論に話の流れを
持って行くことだとも言っていたな。そうすると・・ユーザーインタビューも純粋にファクトを取っていた
というよりは、「自分が望んだ結論」の言質を得るための材料として使っていたのかもねぇ。

ということで、私が直接元マッキンゼーの人から聞いた話でも、2の「かなり政治的」という要素と、
3の「問題解決というよりクライアントの求めるはじめから決まった答えに結論を落とすこと」が求められる、
というのは共通している印象を受けるね。