2013年8月29日木曜日

半沢直樹の「倍返しだ!」戦略はゲーム理論では2番目に優れた戦略らしい

このループスって何やっている会社なのか知らないけど、面白い記事書くな、この人。
半沢直樹の戦略と派閥撲滅の秘策を考察する
記事自体はかなり長いんだけど、メインの内容は、「囚人のジレンマ」というゲーム理論に関する
有名な問題でいろんな戦略をとるプログラムを戦わせてみたら「やられたらやり返す、倍返しだ!」
戦略が何度も優勝したというもの。

これだけだと何言っているのかわからない人もいるだろうからもうちょっと詳しく書くと、「囚人のジレンマ」
ってのは、決定的な証拠がない二人の囚人がいて、相手の罪を白状したら無罪にしてやるけど、
お前が何も話さずに向こうがお前の罪をばらしたら刑期倍にすんぞコノヤロー!って刑事に脅されたら
二人の囚人はどう行動するのかっていうゲーム理論で有名な問題。二人の選択と懲役の関係は下記。

自分は裏切り相手は裏切らない>自分も相手も裏切らない>自分も相手も裏切る>自分は裏切らず相手は裏切る
の順で利益が高いという構造。で、1回きりのゲームだと、自分が裏切らず相手が裏切る場合に
痛手が大きいのでお互いに裏切る選択肢を取ってしまうことが結論として知られているんだけど、
複数回このゲームを行う場合(会社での人間関係に近いケース)、一体どういう戦略を取るのが
自分の利益を最大化できるのかっていうのが今回の趣旨。

結論としては、「基本は協調、裏切られたら裏切る、その後協調してきたら強調する」という
「やられたらやり返す、倍返しだ!」戦略を取ったプログラムが「囚人のジレンマ」ゲームの大会で
優勝しまくったという話。

そしてなんとこの話には続きがあって、連戦連勝の「倍返し」戦略を破ったのは、仲間を認識したら、
自分は負け、特定の仲間に勝たせるよう仕向けた「派閥」戦略のプログラムだったとのこと。
そんなの勝つに決まってんだろww。とするとゲーム理論的には半沢より大和田の方が強いという
ことになるな。


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